睡眠と記憶には大きな関係があります。
「睡眠学習」なんていうのは既に科学的に学習効果がないことが証明されていますが、睡眠は「学習した記憶の定着」することができます。
睡眠学習をウリにしているCDを信じて聴き続けても効果は期待できないので気をつけましょう。
この記事では睡眠と記憶、そして忘れることの大切さを伝えていけたらと思います。
「そうだったのか」と気づきがあればうれしいです。
是非、最後までお付き合いください。
より良い睡眠には正しい知識と個人に合った実践が大切【資格取得済】
私は過去に寝れなかったこともあり「このままではダメだ!」と強く感じました。
自分の安らかな睡眠を取り戻すために睡眠の資格を取りました。
睡眠コンサルタント取得
「睡眠コンサルタント」という資格で、睡眠に関する基本的な知識の習得と実践の証です。
この知識を活かし、今ではぐっすり寝て比較的目覚めの良い朝を迎えています。
是非参考になさってくださいね!
この記事のオススメポイントは次の通りです。
こんな方々へオススメ
この記事を読めばもちろん次のことがわかります。
【独自性】この記事を読むと?
- 記憶と睡眠の関係
- 忘却と睡眠の関係
結論:長期記憶は睡眠を。短期記憶は一夜漬けもあり。
睡眠には記憶を定着化させることができるのは長きにわたる実験や研究で大きく関係していることがわかっています。
しかし、記憶には大きく2つに、そしてそれぞれ2つずつに分けられます。
宣言的記憶(陳述記憶) | エピソード記憶 | 個人的に体験した出来事(時間や場所など)に関係する記憶。記述可能 |
意味記憶 | 一般的な事柄の記憶(知識として知っているもの) | |
非宣言的記憶(非陳述記憶) | 手続き記憶 | スポーツのテクニック、楽器の演奏などの行動記憶 |
情動的記憶 | 不安や恐怖といった感情記憶 |
学校勉強など試験までにずっと覚えていたい宣言的記憶は長期的に覚えていたい場合、睡眠により記憶が定着されると言われています。
エビングハウスの忘却曲線(時間毎の指数関数的忘却率を表したグラフ。1日で74%忘れる)からも勝手に忘れていってしまうので、
長期記憶の定着パターン
のサイクルで記憶を定着していきましょう。
しかし、宣言的記憶は言葉として発し、記述することで確認しなければならず、どうしても意識的な作業の工程がはいるため、
個人差や実験環境に左右されることが多く、正しい評価はできていないのが現状です。
また、明日の試験が個人の技術、例えばスポーツや楽器の演奏などの場合は
非宣言記憶、とくに手続き記憶に関しては睡眠が記憶の定着につながっていることは確認がとれています。
ハーバード大学の研究チームによる研究結果を引用すると、
「新しい身体的技能を習得するためには、練習をしたその日に6時間から8時間程度の睡眠をとることが欠かせない」
と言われています。
とはいえ、睡眠が記憶を強化するメカニズムは今のところ不明点が多い状態です。
ただし実験を繰り返すほど、「手続き記憶」に関しては「睡眠」は大きく「定着」に関係しています。
一夜漬けは全然アリ。
一方で短期記憶をしたい場合、例えば、次の日試験、なんていう時には人によっては適用可能です。
継続的に勉強をしている人は睡眠をとり試験にパワーを発揮できるようにするのはいいことです。
しかし、一夜漬けをしなければならないほど勉強がうまくいっていない人は一夜漬けをして乗り切ったほうが経験則からでも
おわかりでしょう。
ただし全く寝ないのはNG。
体調不良で集中できないなんてことになれば本末転倒です。
試験の一夜漬けをするポイントは各教科ごとに異なります。
ただ共通して言えるのは短期記憶の部分に重点的におくことです。
要点
国語:漢文・古文を中心に(現代文は読んで考えて解く!)
数学:公式を覚えてひたすら基礎問題を解きまくる。(応用問題はベースがなければ回答できない)
英語:単語や熟語を覚える。(これがないと何も解けない)
その他:ひたすら覚える。(化学と物理は数学に近い方法でOK)
何はともあれ、長期的に記憶を定着するには「睡眠と復習」がなければ定着しないので日々コツコツ勉強することに限ります。
サラリーマンの睡眠による記憶と忘れ
さて、社会というジャングルに入り込んだサラリーマンですが、年々、記憶や疲れについて気に掛けるようになってきます。
特に30歳を超えたあたりから、「ハッキリ」と違いを感じます。
また、「忘れ」についても日々感じることがあります。
各々について見ていきましょう。
学生時代のように記憶が定着しないのはサラリーマンの宿命
睡眠と記憶に関しては結論の通り6時間~8時間をとることが理想です。
ただし、若いころと異なることは圧倒的「復習」が減るため、記憶の定着が行われない=記憶力低下と結びついています。
実際、脳の成長は30歳で止まる、なんてことはありません。
ただし、働きだすとルーチンワークや使う脳が限定的になりがちであり、脳の機能の一部しか使わない機会が多くなります。
一方で学生時は、1日のうちたくさんの時間を学習に費やしています。脳も広く使っているので記憶もはかどります。
またここ最近はIoT化も進み、スマホを使う機会が増えたのも全般的に記憶定着化の妨げに。
なんでも調べてしまう癖があると要注意です。
忘れることの大切さ
記憶の反対に忘れがあります。
せっかく記憶したのに忘れるなんて残念だ、と思う一方で忘れることの嬉しさもあります。
それは苦い記憶を忘れることです。
悲しいことや嫌なことも多々経験してきています。
そんな記憶はサッサと忘れたいですよね。辛いだけです。
そういった中で忘れるために行動するパターンの中に睡眠があります。
さっさと寝て忘れてしまえ、とばかり布団に入るけれども目がさえて寝れない、なんてことを経験したことないでしょうか。
実はこれ、ストレスという危険信号がくるときに眠ってしまうことは避けようとする本能です。
例えば、サバンナの動物たちは環境の変化に気づいたらすぐに起きて行動しないと、生き延びることは出来ません。
生物の本能であり、ヒトも例外ではありません。
目を覚ましていることは、ストレスを伴う嫌な記憶の定着を防ぐことと、危険を回避する本能です。
嫌なことが起きた時こそ、ゆっくり音楽を聴いたり趣味に没頭したりと発散して記憶の定着を防ぐことがいいでしょう。
しかし、全く寝ないのはダメですよ!
まとめ
おさらいです。
要点
- 短期記憶は一夜漬けでいける。
- 長記憶は睡眠が必要。特にスポーツや楽器演奏者などの身体に覚えさせるには必須。
- 忘れることは嫌な記憶などを消すなどストレスを低減させるのに必要な機能。
- 睡眠をしっかりとり脳を修復しよう。睡眠不足に良いことはない。
脳(主に海馬)は記憶を司る部位です。
とても繊細な部位で、ほんの少しの些細なことを原因で能力低下する恐れがあります。
海馬は強いストレスにも弱いですが、睡眠がとれていないことも衰えさせる要因になります。
ヒトは睡眠不足だと、記憶の整理や細胞の修復など足らずうまくいきません。
最近、物忘れがヤバイと感じたら、次の記事に基づいて、より良い睡眠環境を作りましょう。
いかがだったでしょうか。
睡眠と記憶・忘れの関係を今一度確認して、より良い睡眠をするためにはどうしたらいいのか考えていきましょう。